□ぼくのお父さん2〜恋人たちの会話〜□
樋口凌様
「…なあ」
「ん?」
「7年もこんな関係を続けておいて今更なんなんだが…」
「うん」
「おれは男だ」
「うん」
「妻も子供もいる」
「うん」
「っていうか子供ってのはお前のことだ」
「うん」
「…何かおかしいと思わんのか?」
「全然。」
「…言い切るなよ。
お前、昔『ぼくは勇者のような人になりたい』とか言って
なかったか?」
「…知ってる?『勇者』っていうのは自分の正義のために
盗みとか殺しを平気でやって人に感謝されるという、世界一
身勝手でわがままな職業なんだよ」
「…ああああ何なんだよこのガキはあああああ!!!
親の顔が見てみたいわ!
って俺じゃねえか!」
「何言ってんだか…」
「…あれ?アルルはどこいったんだ?」
「ああ、母さんなら今頃ルルーさんとこでしっぽり…」
「…え?」
「あ」
「どういう事だ…?」
「別に」
「『別に』じゃねえだろ!なんだよ『しっぽり』って!
まさかあいつら」
「『あきあじ』とは脂ののったサケのことらしいです」
「いきなりわざとらしく話題を変えるな!」
「きーたぞーきたぞあられちゃんーきーんきんきんきんきんきん
てけてけてってーんぴーっぴぴっぴっ」
「…もういい」
「ま。そんなことよりもう一回…☆」
「…まだヤる気か、このズルムケ」
「下品」
「うるせえ。
…っうわっ!!な、なにしやがる!!」
「バイブ入れてる」
「そんなこたわかっとるわ!!」
「なら聞かないでよ」
「そういう意味じゃねえ!やめろっつってんだ!!」
「うるさいなあ」
カチッ
「ひっ!…うああああっ!!や、やあああっ…!」
「気持ちいい?」
「っや…う…ごかす、なあっ…!!」
「動いてんのは父さんの腰☆」
「っちが…んっ…はあっ…あああああっ!!」
〜略〜
「……」
「父さん?」
「……」
「…またやってしまった」
「……」
「…父さん、好きだよ」
「……」
「大好き」
「……」
「…もう、後戻りできないんだ」
「……」
「…おやすみ」
永遠に叶う事のない恋
永遠に報われない愛
永遠に終わらない関係
ねえ、胸が痛いの
おわり
+アリガトウナ気持チ+
好き―――――ッ!!
ラグナス君ったら7年もよく飽きずに…(笑)