□ぼくのお父さん□
樋口凌様
ぼくの名前はラグナス。
10歳のチェリーボーイです。
好きな言葉は「正義」、
嫌いな言葉は「悪」。
ぼくのお父さんはとてもかっこいいです。
背が高くて銀髪で眼が青。
そしてお母さん曰く「変態」です。
口癖は「お前が欲しい」で、誰彼かまわず言いやがります。
だからお母さんは「あんな大人にだけはなっちゃダメ」といつも言います。
ぼくのお母さんはとてもかわいいです。
小柄でとても澄んだ茶色の眼をしています。
ぼくはお母さん似だな、と思います。
お母さんは昔、お父さんに初対面にもかかわらず「お前が欲しい!」と
叫ばれたのがキッカケでお父さんと結婚したそうです。
お母さんはよく、「どこで人生まちがえたんだろう…」とつぶやきます。
でも、なんだかんだでけっこう仲の良い夫婦です。
さて、こんなごくふつうの家庭で育ったぼくですが、ある悩みがあるのです。
それは、お父さんを見ると胸がドキドキし、体が(特に下半身)が熱くなり、
お父さんの一挙一動が気になって仕方がないというものです。
この事を友達のウィッチちゃんに相談してみました。
すると彼女はまじめな顔で
「それはズバリ恋ですわね…。」
と言いました。
ぼくが
「…コイっていうと池で泳いでいるやつ?」
と、お約束のボケをかましました。
彼女はおもいっきりシカトしました。
つきあいの悪い人です。
「アタックあるのみ!思いの丈をおもいっきりぶちまけるのよ!」
と、妙にキラキラした眼で言いました。
「う、うん…。」
ぼくは彼女の言うとおりにすることにしました。
ある日、お母さんがお隣のルルーさんと温泉旅行に行くと言ってでかけました。
つまり今夜はお父さんと2人きり…!
チャンスです。大チャンスです。
ぼくはこの想いをうちあける事にしました。
でもコクるなんてダイタンなこと、ぼくには出来ません。
なので体で示すことにしました。
夜、お父さんの寝室に忍び込み、
格闘美少女ドラコちゃんから教わった四十八手の技を試しました。
お父さんは抵抗しようとしていましたが、夕食に仕込んだ、ウィッチちゃん特製の
しびれ薬が効いているようで身動きがとれません。
「い…やあっ…!ああっ」
お父さんの喘ぎ声はたいへん色っぽかったです。
8つぐらいの体位を終え、乱れ牡丹をやろうとしたところでお父さんが
「頼むからもうやめてくれ…!」
と泣き言を言いました。
しかし「そんな泣き言が通用するのは小学生までだぜ」という言葉を思い出したので
続行することにしました。
するとお父さんは絶頂のまま失神してしまいました。
「…ヤベ。」
とりあえずぼくも寝ることにしました。
朝、ぼくが目覚めるとお父さんは体液まみれで、姑にいびられた若い嫁のように
さめざめと泣いていました。
ぼくが
「どうしたの?
どこか痛いの?
誰かにいじめられたの?」
とたずねると、
「おのれがやったんやろがえこのボケぇ!!!
尿道切り開いて亀虫ぶちこむどうるぁ!!!!!」
と、ものすごい暴言を吐いてきました。
こんなに元気なんだったらもう少しヤっとけばよかった…と思いました。
「…一回あいつと教育について話し合わないと…。」
お父さんはなにやらブツブツつぶやいています。
たとえこの恋が叶わなくとも、許されなくとも、
ぼくはきっと後悔しないでしょう。
それがぼくの「正義」なのですから…。
おわり
+アリガトウナ気持チ+
かっちょぇぇ―――――っ!!
ラグナス最ッ高!
将来有望。イイ男になるよ〜(笑)